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自閉症を中心に知的・発達障害のある人の支援をしているネコのつぶやきです♪
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「モラル・ハザード」

倫理の欠如。倫理観や道徳的節度がなくなり、社会的な責任を果たさないこと(「バレなければよい」という考えが醸成されるなど)。
(wikiより)


カタカナにしてしまうと、意味がわかったようなわからないような。
身近には感じられない言葉に聴こえてしまいます。

この言葉は知的障害のある人の就労支援に係る研修で聞いたものです。

福祉施設(就労訓練)にターゲットを絞った研修ですから、それらの施設の中に今起きているのです。


実際、現場の方とお話をしていると感じます。話を聞いていると?????と頭の中に「?」がたくさん浮かんでくるような施設は要注意。

施設の方針に具体性があり、1本筋が通ったように感じるところは大丈夫でしょう。
具体性と感じるのは、評価の基準が曖昧ではないという事。客観性がなく主観的、また流動的な評価をしているところは信用なりません。都度、言ってることが変わっていきます。

具体的にするためには、何らかの数値化(見える化とも言われますか)が必要になります。数字にならない部分の評価もありますが、数字になっているのはとても重要。

なぜなら、数字になっていない部分は主観です。人によって異なる。さらには同じ人の中でも日によって気分によって体調によって異なってきます。
それでは信用できる評価になりません。


モラル・ハザードに話を戻します。
就労のマッチングにも「なぜ?」が必要です。根拠です。
ここが曖昧な場合にも信用ならない。

もちろん「作業能力に見合った」「適正がある」などの理由もあれば「家から近い」「職場環境が良い」などの理由もあります。これは一概に言えないのは本人のニーズがあるので、それを無視できないこと。
支援者が「えぇ〜!?」って思うような理由であっても、ニーズに反するマッチングをすれば、その段階でモチベーションの元をひとつ潰しますから。大事。


でも、そのニーズに振り回されてしまうのも考えものです。
職場を提示しても本人が気に入らなければ拒否します。その理由は?

これが明確でないのに「ニーズ優先」という言葉のもとに支援者が思考を止めてしまうと悲劇です。
ニーズの根本をあまりよく理解していない方の場合、その時々でニーズにズレが生じます。時には矛盾をしている場合も。
そのすべてを(思考停止して)聞き入れているだけでは先に進みません。さらには過去の拒否理由を記録に取っていない場合には最悪。同じ理由を出されるであろう就労先を何度でも提供する場合がある。記憶って曖昧なものですから。

最終的には「わがまま」「就労する気が無い」などと
支援者はしっかり仕事しているのに、障害者が悪いんだ。

の思考に陥ります。これは悲劇以外の何物でもありません。
この思考に至る支援者は、すぐに支援者を辞めた方がいいと思いますよ。精神衛生上、良くない。
だって、この思考に陥った場合、支援者にできる「仕事」は皆無になりますから。


こういう状況、外にはあまり漏れません。
色んな話を聞いてきて、やっと見えてくるものです。
(ちなみに、自分が活動している圏域にはこんな施設が無いことを願っています。実際、がんばっている施設が多いですよ!とフォロー。いや、実際多いです。安心して紹介できる施設が複数あります。)

また思いつくままにダラダラ書きました。
こんな状況をモラル・ハザードと呼ばずして何と言うのか。

施設としてのスタンスもそうですが、支援者や管理者によって左右される部分かと思います。

就労したくて、その訓練施設を探している方、色んな話を聞いて判断されるのがいいと思います。

※こちらのBlogは個人的な主観を元に書かれています。すべての事象に当てはまるものではありません。また、個別に施設の紹介は行っておりません。最寄りの福祉課や就労支援機関をお尋ねください。

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今日も会議でした。

福祉計画を作っている市から聴取会ということで呼んでいただきました。

先日見学させていただいた発達障害のある人の家族の集まる会でも出ていたこと

「情報が無い」

どんな支援があるのか?
どこに相談に行けばいいのか?
どんな制度があるのか?

僕らのセンターも広報活動ができておらず認知度は低いです。就労支援機関の方ですら知らない場合も…。

今はネットで調べればいくらでも情報があります。
でも「親には時間が無いんです」との言葉。ハッとしました。
うちの娘は今のところ障害の指摘はありませんが、それでも抱っこしていないと泣く(背中に高性能センサーが付いていて、布団に置くとスイッチが入って泣きます)ので、抱っこしている間はゆっくネットもできません。
嫁にお願いしてます。ありがとう。

さらに、ネットの情報は間違ったものも含めて色んなものが入り乱れてます。
基本的な知識が無ければ取捨選択もできません。

(そんなの当たり前だし、自分の子どものためなんだから必死で情報を集めろと言う方もあるかもしれません。否定はできないですが、それではお話が簡単過ぎます。何も好転しない)

さて、そんな中でどうやって情報を伝えていけばいいのか。
福祉課は「聞きに来てくれれば情報提供できます」といいます。確かに。
めんどうだから、と来ない人もいるそうで、そういう人はそれでいいんでしょう。

福祉課に言って話を聞きたいけど、行く時間すら余裕すら無い方は。

・市の広報(町会に入ってないと届かないそう)
・Blog
・メールマガジン
・親の会
・講演会
・勉強会

何が有効でしょうか。
それぞれが有効かも知れません。
何かやっていこうかなー。

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就労移行支援事業。
最長2年間(例外的に1年の延長あり)の訓練を経て、一般企業での就職を目指す福祉施設です。

この就労移行支援事業が始まって数年。
未だに就労実績ゼロの施設もあると聞きます。
就労実績がある施設でも、その中身を見ると・・・・?

障害者雇用率が2%となり、平成30年の精神障害者雇用義務化(雇用率の基礎に算定される)でさらに上がる見通し。
障害者の就職への追い風が吹きまくりの今です。もしかしたら、「就職」までなら普通にやっていればできてしまうのかもしれません。

先人たちが切り開いてきた障害者雇用。たくさんの企業を訪問して、まずは見てやってくださいと頭を下げて回った、そんな歴史もあります。

実際、リーマン・ショックあたりの時期に職場開拓をしていた自分でさえ、そういう経験を100社近くしています。先人たちの切り開いた後だというのに・・・。


そんな恵まれた(ある意味生ぬるい)時代で就労支援をしている支援者たちの質はどうでしょうか。
素晴らしい訓練、支援をしている就労移行事業所があれば、本人の事をよくわからないで企業へ送り出す事業所もあります。
何かあれば、障害者本人とその家族のせいにしてしまう所も。

支援は本人のニーズが出発点。
でも、そのニーズの根拠が曖昧だったら・・・?

はっきりとしたものであるのか、それを確認するのも支援者の仕事です。


モラルハザード。
昨日はそんな言葉を聞きました。

支援の質。それを求めていく時代はもう少し先かもしれません。今は需要がある一般企業へ送り出す人の掘り起こしがテーマかも知れません。でも、同時に職員の資質向上も意識していく。



これから就労移行支援事業所を探す方。
きちんと見極めでください。

訓練の目的が曖昧なところ。数値化していないのに「(なんとなく)成長している、伸びている」と言うところ。会社とのマッチングの根拠が示されないところ。ひどい就労移行はたくさんあると聞きます。

一生を左右するかもしれない、大人への入り口ですから。

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10月4〜5日、東京都日野市にある明星大学でTTAPの研修を受けてきました。

梅永雄二先生と服巻智子先生。さらには実践をされている先生方の発表。
(今は手元に資料が無いので、記憶だけで)

TTAPにはフォーマルなアセスメントとインフォーマルなアセスメントがあります。
特に勉強になったのはインフォーマルなアセスメント。

障害のある人を企業実習に出す際には、「評価表」「プロフィール」「紹介文」などと称してご本人の特徴を企業へ伝えるプリントを作成します。
その中には、住所:氏名・電話番号・緊急連絡先に始まり、どれだけ作業ができるのか、どんな特徴があるのか、どこに配慮が必要なのか、等の情報を盛り込みます。
フォーマットがあればそれを埋めて行くし、フォーマットが無ければ、その都度際立ったものを入れ込んでいきます。

いつも同じ項目でいい訳でもないし、でも決まった項目でないと比較もできなくなります。
フォーマットは合った方がいいんです。飛び抜ける情報は備考欄にでも記入するとして。


ハードスキル(作業面)とソフトスキル(生活行動)。
作業面の情報は比較的わかりやすいかもしれません。実習に入れば一目瞭然だから。(実際には、支援者の予想を上回るもしくは下回る活躍をする方もいます。)

行動面はその場になってみないと出てこないものもあります。
だから、事前情報も大事だし、実習の中での情報も大事。それが積み重なって、その人の全体像がより詳細になって行く。


発達障害のある人が課題となるのはソフトスキル。
作業面では問題が無くても、「それ以外」の部分で課題が出てくる事が多い。それも、意外な課題だ。
講義の中では「休憩時間、自由時間」に課題がある事が多いとのお話でした。

休憩時間=自由時間=何をしてもいい時間=「何をしたらいいかわからない時間」

この時間に問題は起きやすい。

だから、余暇スキルとして「ひとりで過ごせる」手段の獲得が必要。
実際、企業実習の昼休憩に一緒にお話ししてくれたり、一緒に遊んでくれる企業の方はまずいない。(お昼ご飯は一緒に食べてくれます。その後です。)

企業の方も食べ終わった後「一緒に何をしたらいいのかわからない」のです。
その時に、ひとりで過ごし始めると企業の方は安心します。

「じゃあ、○○時になったら作業場に行ってね」という指示でその場を離れて、自分の休息時間に入れます。企業の方だって「休憩」時間なのですから。

「ひとりで過ごす」は何でもいいです。
音楽を聴く、雑誌を読む、時刻表を見る、YouTubeで電車の動画を見る、何でもいいです。
(ここで、娯楽系のものは事前に企業にOKであるか確認します。もちろん、音は出さないようにイヤホンをします。)

中には、採用後ですが、会社の帳簿を読んで休憩時間を過ごしている方もいました。
さすがにこれはいいの?って思いましたが、信用されているのでしょう。外で口走らないように願っています・・・・。(実際、見られても良い帳簿だとの事)

こういう「ひとりで自由時間を過ごす」スキルを学校世代では教えておいてください。もちろん家庭でも。
きっと、家庭でも役に立つスキルです。
常にお父さんお母さんが横についていなくても、ひとりで過ごせます。

人気アトラクションに並ぶ事もできます。
病院の待ち時間もへっちゃらです。
周りの大人を疲弊させません。


講義の内容から少しそれたかも知れません。
なにせ、手元に資料が無い(家族が寝ている部屋にある)ので、記憶と印象に残った事だけで書いてます。

いつもとりとめの無いBlogで申し訳ないなと思いながら、読んでる人もいないだろうから、今の自分の新鮮な思いを冷凍保存する冷凍庫としてこのBlogを使ってます。

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プロフィール
HN:
まんちかん
年齢:
43
性別:
男性
誕生日:
1980/06/12
職業:
障害者の就労支援
趣味:
フットサル
自己紹介:
重度の知的障害を伴う自閉症のある人を中心に、幼稚園児の療育から成人の就労支援までちょいちょいつまんできました(*´∇`*)

現在は就労支援と職場開拓をしてます!
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